オヤとコと。

家族の暮らしとコトづくり。

【働】2月8日(土)『はたらき、くらす。自分ルール』トークショー 開催報告レポートvol.1

2020.2.14

広島エリアで2回、東部エリアで3回行った企業訪問ツアーを経て、
2/8(土)シャレオ中央広場にて、集大成イベント
『はたらき、くらす。自分ルール』トークショー  を開催いたしました!

定員数は100名を設けておりましたが、早い段階からご応募いただき、最終的には200名ちかい人数に。
椅子は150席に増席しましたが、立ち見でのご案内も…
ご不便をおかけした点が多々あったと思いますが、
多くの方にご参会いただき、熱気むんむんでのスタートとなりました。

第一部は、京都で飲食店『佰食屋』を経営する中村朱美さんを招いてのトークショー。
何がすごいって、中村さんの人気と知名度!!
著書を片手にサインと写真を求める人で、列ができるほどでした^^


中村さんご自身大変気さくな性格で、快く応じてくださり、和やかなムードで会を始めることができましたよ♪

 

この日の演題は、『新しい働き方について』
中村さんが佰食屋を始めるにいたった経緯、その中で気付いたさまざまな価値観、これからのビジョンについて等々、
目からウロコ!!の内容盛りだくさんでお話ししてくださいました。

まずはじめに取り上げたのが、お金(投資)の話。
お金をイワシに例えて、保存するのか加工するのか選択肢を出し、わかりやすく説明。
たくさんイワシをいただいたけれど、冷蔵庫にそのまま保存してしまっては腐ってしまう。
じゃあ、缶詰にする機械を購入してはどうだろう?
少々の投資はかかるかもしれないけど、保存がきいて、人にあげることができ、販売もできる。
だったら今度は、別の機械も購入してみよう…

そうやって、“お金を生む仕組み”を作ることが大事だと教えて下さいました。
「お金の価値は絶対的なものでなく、変わってしまうこともある」
このことに気付かされた内容でした。

中村さんご自身は、佰食屋を立ち上げたことについて、
「私と主人は、貯めたお金を自分たちの夢に投資したんです」と、きっぱり。
その夢がきちんとかたちになるために、努力されてきたこと、
他にないアイデアを取り入れてきたことをたっぷりとお話ししてくださいました。

中村さんが飲食業界に興味を持ったきっかけは、同じく飲食業に携わっていたご両親の影響だそう。
けれども二人とも飲食業にあまり良いイメージを持っていなかったようで、そこがずっと疑問だったと話してくれました。
「家族みんなでそろってご飯を食べること、そのささやかな幸せを私は何より叶えたかった。
みんなでご飯を食べる楽しい飲食店で、そこで働いている人たちが苦しい思いをしているのは違うんじゃないかと。
そして私は、従業員もそこに食べにくる人たちも、みんながハッピーになれる店を作りたかったんです」。

前述の言葉通り、中村さんが打ち出した構想が、「100食限定提供の店」
そうすることで従業員の規則的な就業時間は守られ、
中村さんご自身も家族と過ごす時間を大切にできているのだといいます。
100食限定にしてきちんともうけが出るの?と思ってしまいますが、
中村さんのお店ではフードロスがまったくありません。
売り切ることを前提にメニューを構成しているので、無駄が出ないのだそうです。
また、「100食限定」という希少価値がお客さんを呼び込んでいること、
仕入れや経理等もごくシンプルなので事務作業のわずらわしさがないことなど、
ほかにもいくつものメリットがあると教えて下さいました。

また、中村さんのお店では、高齢者やシングルマザー、障害のある人など、さまざまな立場の人を積極的に雇用しています。
そのうえで大切にしていることが、『自己決定権』
働くことの対価として、人が何に価値(幸せ)を見出すかはそれぞれですが、大きなものとして『お金』と『時間』が挙げられますよね。
「それ以上に幸せを感じる要素があるとしたらなんだと思いますか?」の問いに思わず考え込んでしまいましたが、
それが『自己決定権』なのだそうです。

佰食屋さんでは出社時間、退社時間を入社時に自分で決めることができ(組み合わせによって基本給が変わる)、休みの申請も自由です。
みんなが休んでしまったら店が運営できないのでは?と思ってしまいますが、
そのため佰食屋さんではあらかじめ多めに人材を確保しているそう。
「そこ(人材)を無駄だと思ったことはありません。必要経費ですから」と、にっこり。

自分で選択をして、自分の意志で働く従業員の皆さんは、積極的にアイデアを出してみずから動いてくれる人ばかり。
「例えば足の悪いおばあちゃんがいたらおんぶして2階へ案内したり、味噌汁を飲むのが苦手な外国人のお客さんにスプーンをつけてあげたり。
これらはすべて、従業員が自分で考え、行動してくれたことです。
非効率で手間がかかるという考えもあるかもしれませんが、これって思いやりですよね?優しさですよね?
これからAIがどんどん仕事に介入してくる中で、私たち人間にしかできないことって何でしょう?
それってやっぱり人間らしい温かな気持ちの部分だと思うんです
というお話に、本当に胸が熱くなりました。

ほかにも書ききれないくらい素晴らしい金言が散りばめられた内容だったのですが、長くなるのでこのへんで…
「本当の働き方改革ってなんなのか、これからの日本に何が必要なのか、自分らしい働き方を一緒に考えていきましょう!」
と熱く語る中村さんに惜しみない拍手が贈られ、第一部は幕を閉じたのでした。

 

第二部(vol.2)へ続きます^^

 

 

Archives

PageUP