トップページ > 今日の「オヤとコと。」:原発の難しい問題を考えるとき
2014.05.22
昨日、福井県の大飯原発の3号4号運転差し止めを地域住民が関西電力に対して
訴訟を起こし、その判決が出たというニュースが流れました。
結果は地震に対する脆弱性が認められるため、差し止めを裁判長が命じる形になり、関電は翌日にも控訴するということでした。
地域住民の安全性を最重視した判決方針ということで画期的だという意見もあれば、専門家から見ると素人判決だという意見もあり、複雑で大きな判決結果だと思いました。
昨年、商工センターのもみのき保育園を運営されている、西村理事長さん達が、福島の女性たちを招いて
福島原発のその後のお話を聞くトークイベントを企画され、参加させてもらいました。
福島の女子の暮らしの研究所さんや、女性のグループ、peach heartさんという若い方々、そして福島の女子学生の方が広島の原爆の日の式典に参加される目的で広島入りをされたかと思います。
(西村理事長さんがすばらしいのは、東日本大震災後、支援をしてきたり、今は勉強会など開催して、被災地の方々に、よりそうサポート活動を、継続されていることです。
一時的ではないその活動に、本当の支援の心を感じています。)
トークイベントでは、前半は、東日本大震災後の東京、福島の様子をそれぞれがお話されました。
後半は、トークの後にグループごとに分かれました。
私は、福島の女子大生の方2名と一緒になりました。
震災が起きたとき、無事だったけれども現場では状況がすぐにわからなかった。
自分たちの周りがどうなっているのかわからない。情報が届かないことによる不安。
寮生活をしていたのですが、その寮には住むことができず、数週間ごとに避難先を移動。
安心して暮らす場がない不安というのが、切々と語られるお話から、想像ができました。
一番心に残ったのは、女子大生の方が、最後に私たちに
「原発について、どう思われますか?必要だと思いますか?」と涙ながらに、質問をされたことです。
それは、原発反対というより、正直、大変な思いをしているご自身も、実は迷われているような・・
それで、被災をしていない人に、どうなんでしょう?と質問されているような感じに取れました。
震災、そして原発事故によって、生活が一変し大変苦労をされた経験をもつと、もうこんな恐ろしいことに巻き込まれたくない、二度と起きてほしくないというのが、本当の気持ちだと思います。
でも原発がなくなったり、運転の削減がされることになったら、それに代わるものがない限り、今の日本の経済や暮らしが維持できなくなることも想像がつきます。
どう思いますか?と尋ねられて、すぐに答えが出せなかった自分のことを思い出しました。
そして、昨日の判決の記事を見ても、またもや、どうなのか?私は?と考えました。
そういうとき、じっと子どもの顔を思い浮かべて、
将来、自分や周りの子ども達が、どう暮らしていくのか、どうしたら幸せに過ごせるかを
母親の立場で考えて、その基準で、自分の意見をまとめようと思いました。
政治や経済のことは、難しくて、私は苦手なのですが、子どもたちが幸せに暮らせる未来というのを軸にして、よい、悪いの判断をすることで、ぶれない自分を作ろうと思います。
それにしても、原発の問題は、難しいです。
fuku