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今日の「オヤとコと。」

シミズのオヤとコと。

2016.08.22

終戦記念日に父と平和を語る

広島に住んでいると他の都市より「平和」について考える機会が多くあります。

日常会話の中ではあまりなくても
戦争遺産の施設やイベント、メディアの報道も含め、絶対数が多い。
これは、ありがたいことだと思っています。
 
今年の終戦記念日は実家の静岡でした。
 
戦時中のことを父親に聞いたのは初めてかもしれません。
子どものころ一緒に住んでいた祖父や曽祖父には、
南洋や大陸に出兵したことやどんな部隊にいたのかなどを
聞く機会がありましたが、昭和12年生まれの父とは
話をしたことがなかったと記憶しています。
 
小さいころは、祖父がいたし、
祖父が亡くなった頃にはもう自分が家を出ていました。
祖母や母親ともやはり話したことはありません。
 
で、この歳になって初めて、父目線の新しい話を聞きました。
庭先に防空壕があったこと。
自宅からも見える富士山がアメリカ軍の戦闘機の目印にもなっていたようで
多くの飛行機が自宅の上を通っていったんだそうです。
 
実家がある地区は結構な田舎なので
あまり被害はなかったのかなーとか親も子どもだったんだろうから
対して話もないんだろうなーと勝手に思っていたのですが
子どものころの記憶こそ、強烈なのでしょうね。
 
農家だったのでお米や野菜を街に住む人たちに分けてあげる側だったそうです。
そんな話を聞くと急に朝ドラの世界が現実とリンクしだします。
遠かった戦争の話が身近に感じられます。
 
最近国内では、きな臭い話が多い気がします。
 
私たちの次の世代に戦争の悲惨さ、平和の大切さを自分たち事として
伝えていくにはどうしたらいいのでしょう。
 
祖父や曽祖父に話を聞いた子どもの時に覚えているのは
話を聞くのって難しいなということです。
 
 
聞く側にある程度情報や知識がないとまず質問ができないし、
そもそも何を聞きたいのかがわからない。
ざっくり教えてと言っても、大人でも普通の人だったら
何を話せばいいかわからないということです。
 
なにについてもそうだと思いますが、
特にセンシティブなテーマだとお互いに迷いながらの会話になり
結果、少し残念なことになることも多いのだと思います。
 
 
そう考えると大事なのはやっぱり教育なのかなーと思います。
広島では平和教育が盛んですが、一般的な地域ではそうではありません。
 
行政だけでなく民間レベルでの機会の創出と発信。
小さな動きでも自分たちにできることを
オトナになった私たちが継続していかなくてはと思います。

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